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日曜日の昼下がり、藤井家にピンポーン、と軽快な音が鳴り響いた。
呼び鈴の音に蕾夏の母が玄関に向かうと、魚眼レンズの向こうに立っていたのは正孝だった。
「あらー、正孝君、いらっしゃい」
「こんにちは。あの…藤井さん、いますか」
「蕾夏? いるわよ。ええと…正孝君、それは、何?」
正孝が抱えている白っぽい箱が気になり、蕾夏の母は興味津々の目をして訊ねた。正孝は、曖昧な笑みを返しつつ、必要最低限な説明をした。
「パソコンです」
***
正孝が机の上に置いていったアイボリー色の箱を見て、蕾夏は目を丸くしていた。
「よ…っと、やっぱりディスプレイは重いな」
1階から2階へと小型のディスプレイを抱えて来た正孝に、蕾夏は慌てて自室のドアを最大限開け放ち、邪魔になりそうなものをどかした。正孝は、机の上に置かれたパソコンの上にディスプレイを乗せ、キーボードやマウスなどの配線を繋いだ。目の前にあるパソコン一式は、つい数日前まで、正孝の部屋にあったものに間違いなかった。
「―――よし、完成」
パンパン、と手をはたく正孝を見上げて、まだ事情の飲み込めない蕾夏はキョトンとした顔のままでいる。
「あ…あの、辻さん? なんで辻さんのパソコンがうちに来るの?」
軽く眉をひそめている蕾夏を見下ろした正孝は、目が合った瞬間、妙に狼狽したような顔をした。が、蕾夏が本気で事情を察してないことを理解すると、小さく溜め息をついて、蕾夏の方にしっかりと向き直った。
「暫くこれ、藤井さんに貸し出そうと思って」
「えっ、そんな…だって、辻さんは? 医療関係のフォーラムを、週に何度か回ってるって言ってたじゃない」
「必須って訳じゃないよ。それに―――これがあれば、藤井さん、うちに来る必要もない訳だし」
「……」
「―――来づらいだろ? 暫くは。あんなことがあった後じゃあ…」
正孝がもの凄く言い難そうにした言葉を聞いて初めて、蕾夏はやっと事情を察した。実際、暫く正孝の所に行くのはやめておこうと思っていたから―――蕾夏は、気まずそうに視線を逸らして、組んでいた脚をきっちり揃えた。
それは、先週の半ば―――蕾夏が、パソコンを借りるために辻家を訪れた時に起きた。
蕾夏は、2年生になってから、一般教養科目の一つとして情報処理の講座を履修している。英検位しか資格のない蕾夏なので、仕事選びの幅を広げるつもりで履修したのだが、これが案外面白かった。講義ではあまり詳しくやってくれないプログラミングや通信関係に興味を覚えた蕾夏は、市販の本を買って独学を始めている。それを実際のパソコンで試すために、正孝にパソコンを時々借りているのだ。
正孝は研修医なので、かなり忙しい。蕾夏がパソコンを借りに行っても不在の場合の方が多い。が、最近では正孝の母が在宅のケースが多いので、正孝が不在でも借りることができた。その辺り、幼馴染の家というのは、顔パスがきいて楽である。
先週のその日は、正孝は夜勤明けで在宅していて、逆に正孝の母は留守だった。
そんなことも時々あるので、いつも通りパソコンを借りた蕾夏だったが、正孝の表情があまりにも憔悴しきっていたので、つい「どうしたの」と訊いてしまった。
最初は口篭っていた正孝だったが、やがて、夜勤中に一歩間違えたら患者の命が危なくなるような大きなミスを起こしかけたことと、それに気づいた看護婦が注意してくれて何とか事なきを得たことをぽつりぽつりと話した。正孝は、人命に関わるミスを起こしかけた自分を、酷く責めていた。
完璧主義者だから、事なきを得てもまだ自分が許せないんだろうなぁ―――と、同情したのがまずかった。
下手に優しい言葉をかけて慰めたりしたのがまずかった。
気づいた時には、蕾夏は正孝に抱きしめられ、唇を奪われていた。
即座に突き飛ばしていれば、まだマシだったかもしれない。が、広瀬を傷つけた件をまだ鮮明に覚えていた蕾夏は、今回は必死に耐えてしまった。正孝は嫌いじゃないし、これまで随分助けてもらったのだから、この位は我慢しなければならない―――そう言い聞かせて、キスをされても押し倒されても体を触られても、ひたすら我慢し続けた。
しかし、我慢というのは、いつか限界が来るもので。
服を脱がされそうになった瞬間、その限界が来た。
蕾夏は正孝を突き飛ばすと、部屋を飛び出して猛ダッシュで洗面所に駆け込み―――吐き気に耐えかねて、吐いてしまった。
「あの…そんなに気を遣わなくても、私、大丈夫だよ? むしろ辻さんの方が心配…」
視線を正孝に戻し、思わず心配げに眉を寄せる。正孝の気持ちを知っているだけに、顔面蒼白でフリーズしていた正孝を思い出すと、少々胸が痛んだ。思いを寄せている女性にキスをして、気分が悪くなって吐かれてしまったら―――自分なら、ちょっと立ち直れないと思う。今回の件で正孝が女性不信に陥ってないか、ちょっと心配だ。
土下座して謝罪し続ける正孝を「もういいよ」と蕾夏が許したのも、そんな正孝に対する罪悪感があったからだ。こんなことなら最初から突き飛ばしとけばよかった、と後悔したが、後の祭りだ。
「藤井さんの事情知ってた癖に馬鹿な真似をしたんだから、殴られようが何しようが、自業自得だよ」
蕾夏の心配に応えるように、正孝は苦笑を浮かべた。
「多分藤井さん、暫く来ないんだろうな、って思ったけど…それが“暫く”じゃなくなるのが、一番怖いから、さ」
正孝の言葉に、ちょっと、心臓が跳ねる。…あの日の夜には、そんな考えが頭を掠めたのも事実だ。
「だから、藤井さんの気分が落ち着いたら、連絡くれないかな。またパソコン、取りに来るから」
「……」
「ほんとに、ごめん。あんな真似、二度としないからさ―――落ち着いたらまた、遊びにきて欲しい。藤井さんの顔見ると、ほっとするから」
―――弱いなぁ、私も。
幼馴染なだけに、つい、情にほだされてしまう。もう会わない方がいいんじゃないか、とどこかで思いつつも、必死そうな正孝の表情に、蕾夏は今回も首を縦に振ってしまったのだった。
***
取材のために暫く出張していた父は、帰宅早々パソコンの件を聞きつけ、蕾夏の部屋を覗き込んだ。
「へーっ! なんか嬉しいなぁ、最先端技術っぽいもんが我が家にあるなんて」
「…あの、お父さん、借り物だからあんまり喜ばないで…そのうち返すことになってるんだから」
物珍しそうにする父に、一応そう釘をさしておく。自分の家の物だと思って好き勝手に弄られたら大変だから。
「第一、パソコンなんてお父さんの会社にあるじゃない、いくらでも。珍しくなんかないでしょ?」
「そうなんだけどねぇ…なんだか、何に使うのかよく分からないんだよなぁ。これって結局、何するものなんだい?」
「何するって…」
そう言われると、ちょっと説明が難しい。蕾夏は、眉間に皺を寄せた。
「…うーん…なんて言うか…使う人によって、何をするかは変わるんだよね。何もしなけりゃただの箱。入れるソフトによって、ワープロの代わりにもゲーム機にも給与台帳にもなる、っていうのかな。その辺が面白いなって、私は思うんだけど」
「ふぅん…。そしたら、アレは出来るかい? パソコン通信とかいうやつ」
「パソコン通信?」
また随分と父には似つかわしくない話が出てきたものだ。
「できるけど…なんで?」
「いや、実はね。うちの
「CB、かぁ…全然知らないなぁ」
「デスクはおかんむりだけどね。電話代とパソコン通信の使用料が、毎月合わせて5万も6万もいくらしいから」
「ひええぇ…そ、それは、試すのが怖いなぁ」
蕾夏は、あまりバイトらしいバイトをしていない。春休みや夏休みに単発でやるだけだ。もしデスクの娘さんのようにはまってしまったら―――そんな金額、到底払えない。
―――でも。
パソコン上で、見知らぬ人と会話するって、どんな感じなんだろう、という興味は、かなりあるのも事実。
「…ちょっと、解説本買ってきてみようかなぁ…」
1回だけ試してみようかな、と思った蕾夏は、そんな事を呟いてしまった。
***
父と母がどうしても見てみたいと言うので、数日後のCB初チャレンジは、父の帰宅を待ってほぼ真夜中になってしまった。
「言っとくけど、長居はしないからね? 辻さんのID使わせてもらうってことは、接続料金は辻さんとこに請求が行っちゃうんだから」
「分かってる分かってる」
両親とも、目がすっかり興味津々―――パソコンに向かう娘の背後で、並んで目を輝かせている両親だなんて、なんて妙な図なんだろう、と頭の端で思う。前に、両親のこんな面について正孝に愚痴ったら「そう? おじさんとおばさん見てると、いかにも藤井さんの親だよなー、って納得するけどなぁ」と言われて、ちょっと落ち込んだ。…自分でも、なんとなくそう思う部分があるだけに。
2階にあるモジュラージャックからずるずると長く電話線を引っ張ってきて、接続。パソコン通信用のソフトを立ち上げるところまでは、IDを使わせてもらう件を電話した時に正孝に確認した。そこから先は、今膝の上に置いている解説本頼みだ。“誰でもできる”と謳っている本のタイトルを信じるしかない。
「えーっと…接続したら、まずはログイン…っと」
メモ書きを見ながら、蕾夏はキーを叩いた。その速度が思いのほか速い上、キーを一切見ずに叩いているのを見て、両親が目を丸くした。
「蕾夏ったら上手じゃないの。なんだかプロみたい」
「えー…? ああ、キーボードの入力は得意だよ? 1年の時、タイプライティング受講したから」
「うちの事務の子なんて、人差し指で入力してるよ。へーえ…蕾夏はこういう仕事が向いてるのかもしれないねぇ」
「そうかなぁ」
悪い気はしないなぁ、と思いつつ、キーを叩き続ける。やがて、正孝の部屋でも何度か見せてもらったことのあるメニュー画面に辿り着いた。
「CBは…えーと、4番だよね」
4と入力してエンターキーを押すと、“ハンドルネームを入力して下さい”と出た。
「ハンドルネームって?」
母の問いに、蕾夏は解説本に目を落とした。
「お喋りする時のニックネームみたいなものみたい」
「本名でもいいの?」
「いいんだろうけど…私の名前は読めないだろうし」
「カメラの"Leica"でいいじゃないか。それが名前の由来なんだから」
さも当然という声で言う父に、蕾夏は振り返り、眉を上げた。
「…絶対にイヤ。日頃考えないようにしてるんだからね、自分の名前の由来がカメラメーカーだなんて」
「なんで? いいじゃないか、可愛い名前だよ?」
「一歩間違えばキャノンやペンタックスじゃないのっ」
「ああ、そういう手があるか。よし、ハンドルネームは"Nikon"にしよう」
…なんでそうなるの?
「勝手に決めないでよっ!」
「駄目。絶対に"Nikon"。お父さんが愛してやまないカメラその2なんだぞ。記念すべき初ハンドルネームは、何がなんでも"Nikon"にしてくれ」
「やだーっ、絶対いやっ!」
「ええい、ちょっと貸しなさいっ!」
あ、と思った瞬間、父は蕾夏の背後からキーボードに手を伸ばし、右手人差し指一本で、"Nikon"と入力し、エンターキーを押してしまった。しかも、一本指打法にしては、結構なスピードで。その慣れた手つきに、母と蕾夏の目が丸くなった。
「ひ…っ、卑っ怯ーーーっ!!! お父さん、パソコン使えるんじゃんっ!」
「僕が使えるのは、ワープロ。会社で否応なしに使わされてるからねぇ」
「ふーん、匠さんも、なかなかやるわねぇ。見直しちゃったわ」
褒め称える母のせいで、父はすっかりご機嫌だ。しかも、エンターキーを押されてしまったので、今更変更する事もできない。蕾夏は大きな溜め息をつくと、渋々"Nikon"というハンドルネームを受け入れた。
諦めて次の手順に進む。画面には“1:BAND-A、2:BAND-B…”というメニューが出ていた。
「なんだい、このBANDって」
ケロリとした表情でそんな質問をする父に、蕾夏は再び本に目を落とす。
「お喋りする相手のいる部屋を選ぶのと同じ、って書いてある。AとB、2部屋に分かれてお喋りしてるみたい」
でも本には、AとBどちらの部屋がいい、などとは書いていなかった。蕾夏は、無難なところでAを選んでおいた。
次に出てきたのが、“チャンネルを選択して下さい: 1(118) 2(16)…”というメニュー。すかさず解説本を読む。
『チャンネルは、お喋りしているグループと考えれば良いでしょう。カッコ内に表示されているのは、参加人数です。1チャンネルは初心者専用チャンネルで、慣れない人は、まずそのチャンネルに入ることをお薦めします』
118人も参加してるとは、もの凄い。でも、これだけの人間がお喋りしているのであれば、自分が紛れ込んでも目立たなくていいかもしれない。蕾夏は、本の薦めるとおり、1チャンネルを選択した。ようこそ、と言ったようなメッセージが表示される。どうやら、お喋りグループの中には入れたようだ。
『一太郎:こんばんは』
『nono:こんばんは〜 はじめまして』
いきなり2行表示される。
更に3行―――いずれも内容は“こんばんは”、“はじめまして”。
「なるほどね、こんな風に表示される訳だ。蕾夏も何か発言してみれば?」
「うん、でも…なんか、挨拶ばっかりだよね。初心者ばっかりだから、みんな何話していいか分からなくて、困ってるのかなぁ…?」
発言しても“こんばんは”の応酬だったら面白くない。どうしようかな、と迷いつつも、せっかく接続したのだから、と思いなおし、キーボードを叩いた。
『Nikon:こんばんは』
「ははははは、なんか、嬉しいなぁ。自分がつけた名前が、画面に出てくると」
「…私は全然嬉しくないよ」
ご機嫌の父に憮然とした答えを返していると、画面に何行か“こんばんは”の類の書き込みが並んだ。やっぱり“こんばんは”の応酬になっちゃうのか、とがっかりした時、それまでとは違う1行が表示された。
『NRT:はじめまして。カメラが趣味なんですか?』
―――誤解されちゃったよ、ハンドルネームのせいで。
冗談ではない。蕾夏は即座にキーを叩いた。
『Nikon:いえ、そういう訳じゃないです』
「なんだ。そうです、って言えばいいのに。"Nikon"で反応するってことは、きっとこの人、カメラが趣味なんだろうに」
「いいのっ」
思わず、背後の父を睨む。カメラの話など、蕾夏にできる筈もない。だからこういう特定の趣味を連想させる名前は嫌だったのだ。
ここで会話は途切れるかと思ったが、"NRT"と名乗る人物は、更に突っ込んだ質問をしてきた。
『NRT:じゃあ、何故Nikonて名前にしたんですか?』
『Nikon:不可抗力です』
即答。
背後から、母の押し殺した笑いが聞こえる。父がどんな顔をしてるかは、とりあえずもうどうでもいい。これ以上ハンドルネームに固執されるのは嫌なので、蕾夏は更に念を押しておいた。
『Nikon:私の趣味は、カメラじゃなく、映画鑑賞です』
カメラ趣味説否定のために書いたこの1行に、思わぬ返事が返ってきた。
『NRT:俺も映画が趣味です。月に3、4本は必ず見ます』
意外な展開。
ちょっと嬉しくなる。映画の話だったら、いくらでも続ける自信がある。蕾夏は、さっきよりも速いスピードでキーを叩いた。どうやら、気分が乗ってきたらしい。
『Nikon:私は月に2本位です。テレビで見る方が多いかも』
『NRT:最近では何を見ましたか?』
「最近…最近、かぁ…」
そう言えば、ここ最近は、映研がまた学祭に向けての撮影に入ってしまったため、あまり映画館に行っていない。4月、5月辺りって何を見たかなぁ? と悩んだ蕾夏は、とりあえずすぐ思い出せたものを入力してみた。
『Nikon:映画館にはちょっと行けなかったんですが、テレビで“ローマの休日”見ました。NRTさんは?』
「硬いなぁ。もっと気さくに会話できないのかい」
「そりゃあ無理よ、匠さん。まだ最初だものねぇ。親しくなったら気さくに話すようになるのよ」
父の不平に、珍しく母がフォローを入れる。が、その理由がすさまじかった。
「この"NRT"って人、なんだかすっごくハンサムな人のような予感がするわ。蕾夏、頑張って親しくなりなさい」
「……」
―――いや、もう文句は言うまい。言っても疲れるだけだ。
それにしても、"NRT"からの返事が妙に遅い。さきほどまでの軽快なレスポンスからすれば、そろそろ返事があってもおかしくないのに―――膝に置いた解説本を弄びつつ、蕾夏は眉をひそめた。
もう一言、何か振った方がいいのかな、と思い始めたその時。
とんでもないことが起きた。
解説本を弄っている、ということは、蕾夏はキーボードに触れてすらいないのに―――何故か画面に「/off」という文字が出てきた。
「あ、あれ!?」
目を見張る3人をよそに、画面には回線が切断された事を意味する文句が並んでいた。
『ご利用時間は10分05秒でした。ご利用ありがとうございました』
「……」
たっぷり1分間、3人揃って画面を凝視し続ける。
何が起きたのか、誰一人正しく認識はしていなかった。
「ちょ…ちょっと―――なんで!? 今、入力してないのに“/off”って出たよね!? 見た!? お父さんとお母さんも見た!?」
「見たわよお。何なのこれ。幽霊? 電話回線にとりついてる悪魔とか?」
「やだ、お母さん、怖いこと言わないでよっ! さ、寒気してきた…」
母と娘がオカルト路線に走る中、父は一人、全く違う事を呟いていた。
「…10分もかけて、話せたのがたったあれだけなのか―――そりゃあ、月5万いくよなぁ…」
蕾夏が買った本は、初心者向けであるが故に、馬鹿丁寧で親切ではあるが、メンテナンスによる回線強制切断、なんてマニアックな話には一切触れていなかった。
よって蕾夏は、たった1回のこの経験で、「CB=謎の自動入力」という印象が定着してしまい、二度とCBに参加することはなかった。
その後、蕾夏は、正孝にパソコンを返したはいいがやっぱり自分のが欲しくてこの若さでローンを組んでパソコンを購入したり、インターネットが普及して思い切って参加したネットチャットでは女性とばれて大量のメールを送り付けられたり、父の命令で“ライカの歴史”なんてものをネットで調べてそのプリントアウトを郵便で実家に送るという進んでるんだか遅れてるんだか分からない事をさせられたりするのだが―――それはまた、別の話。
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